2020.07.06

tenp stories vol.02

tenp stories vol.02 – p3

飯島 包むだけじゃなくて、上で結んで鍋ごと運べたらさらにいいです。今は、そういう時は、なかなかそこまで大きな布がないので、2枚重ねて使ったりしているので。このガーゼ(tenp01)のはひょっとしたら使えそうかも。

福田 そういうときって今は何を使われてるんですか?

飯島 タオルとか風呂敷。でも風呂敷は、吸水性がそんなによくないから、ふきんとしては使えない。

福田 だったらtenp01はおすすめです。吸水性がすごくいいので、僕は旅行行く時バスタオルに使ってるくらいで。

飯島 確かによさそうですね。乾くのも早そうだし。あとは、食器を洗って置いておくかごっていいのがない。そういう時に、下に布を敷いておくんですが、多少大きさがあって、絞りやすくて吸水性のいいのがあったら欲しいです。あとは、さっき話をした鍋つかみかなあ。

福田 なるほど。

飯島 あ! あともう一つ、欲しいものありました。世の中的に需要があるかはわからないのですが、あの、私、給食やってるじゃないですか。その時に、ふきんを畳んで三角巾みたいなのをするんですが、でもそれがダサいんですよね。それで、前にフィンランドで買った布があるんですが、それは角にツバみたいなものがついていて。頭に巻くと帽子みたいになるんです。

福田 面白いですね。 最初からツバがついているんですか?

飯島 そうです。

福田 三角巾っていうのは、もともと髪の毛が落ちるからしているんですよね?

飯島 そう。ですけど三角巾だけでは、頭がぺったりするじゃないですか。ちょっとツバがついているだけで、可愛いですよね。給食だけじゃなくて、カフェ店員の子がしていても可愛いと思う。

福田 飯島さんとお話してるとアイデアが次々出てきますね。次はぜひ一緒に製品を作っていただきたいです。

飯島 ぜひ!

(聞き手/上條桂子)

かみじょう・けいこ/1976年東京生まれ。
出版社を経てフリー。雑誌『ブルータス』や『エココロ』『デザインのひきだし』等で執筆。
書籍や展覧会図録の編集も手がける。ものづくりの現場や職人、クリエイターへの取材が多い。

 

登場した商品

tenp04 リネン エアメール(廃盤商品)

2020.07.06

tenp stories vol.02

tenp stories vol.02 – p2

飯島 コップとかをキレイに磨き上げるのに使えそうですね。

福田 そうですか。仕上げに使うっていうことですね。勉強になります。僕はキッチンのことに詳しくないので、吊るしておいた時に可愛いなっていう。完全に見た目から入っていて。そういうの、ダメですかね(笑)?

飯島 ダメじゃないですよ(笑)。そういう視点から作るっていうことがないから、逆にいいのかもしれません。それこそ撮影とかにね、使ったらすごい。

福田 無理矢理言わせてるみたいになってませんか(笑)?

飯島 いやいやいや。かわいいですよ(笑)。コップを包みながら両端を使って拭いたり、スプーンとかを拭くのにちょうどいいサイズなのかも。子ども用のスタイとかにしても可愛いかもしれませんね。

福田 確かに、そういう使い道もありそうですね。

飯島 あとは、折り畳んで、ちょっと掴む用の鍋つかみにも使える。

福田 なるほど、ありがとうございます。

飯島 鍋つかみって結構難しくて、ミトンをするのも面倒くさいし、普通のサイズのふきんだとサイズが大きくて燃えちゃう心配があったり。これくらいのサイズはいいかもしれません。

福田 なるほど。

飯島 小さい鍋つかみも売ってはいるんですが、中綿が入っていてちょっとダサいものが多くて。ほんの少し手が入れられる袋がついているような、さりげない物があったらいいなって思っていたんです。

福田 ミトンっていうと普通は手袋型を思い浮かべちゃいますよね。

飯島そんなに大げさじゃない方が普段使いにはいいですよ。これくらいだったら、フライパンにも使えそうだし。

福田 確かに、いいかもしれませんね。あとね、普通はふきんって正方形または長方形だと思うんですが、そこを抵抗するような感じで三角やひし形のものを作ってみました。

飯島 斬新です。あ、このふきんは洗濯をするとき、1箇所で止められて便利!

福田 そうきましたか。 確かに、そういう言葉は嬉しいです。でも、可愛いとか言ってる場合じゃないですね。毎日料理をされている方にとっては、機能がまず一番なんですよね。

飯島 女性は現実的ですから(笑)。

福田 でも、毎日キッチンに立つにしても、生活に潤いみたいなものは大事ですよね? いい素材のものを使うとか、可愛いものを使うとか。

飯島 それはもちろんです。あ、この布、お弁当包みにしても可愛いかも。お弁当を開いた時にちょうど柄が出てきて、食べる時はそのままランチョンマットになるような。

福田 いいですね! そのアイデアもいただきたいです(笑)。あと、飯島さんが普段布使いされてる中で、リネンに限らなくてもいいんですけど、欲しいなって思うようなものってありますか? 今後の参考にしたくて。

飯島 ありますあります。鍋を包めるくらいのちょっと大きめの布が欲しいですね。風呂敷にもなるし、鍋ものを作った時に、ガス台が足りないけどとりあえず置いて保温したいなっていうときにさっと包めるような。

福田 ほお。

2020.07.06

tenp stories vol.02

tenp stories vol.02 – p1

映画やドラマで「ああ、美味しそう!」って思ったり、悲しい時に何かを食べて元気が出たり、そんなシーンの裏側にはフードスタイリスト飯島奈美さんのお名前をよく見かけます。福田利之さんは、飯島さんのレシピ本の挿画などを手がけており、飯島さんのご飯のファンの1人でもあります。今回は、キッチンリネンを初めて手がけた福田さんが、tenp04を飯島さんに見せに行く、というお話。どんなご意見が飛び出すのでしょうか。

vol.02 飯島奈美さん+福田利之

福田 布を使って、いままでにないデザインのものが作れないか、といろいろプロダクトを作っていて。今回はリネンに挑戦してみたんです。商品は後で見ていただくとして、飯島さんはどんなリネンが好きですか?

飯島 そうですね。前にフィンランドに行った時、業務用のスーパーみたいなところで、すごく大きな2枚重ねのガーゼふきんがあったんですが、それは何でも拭けるので、便利だなと思ったことがありますね。

福田 えっ! フィンランドでガーゼがあったんですか?

飯島 ええ、普通に。業務用のスーパーでしたけど。

福田 実は、フィンランドで今度展示をするので、tenp01のガーゼを持っていきたいと思っていたら、フィンランドではガーゼはほとんど使わないって言われて。だったらリネンがいいかなと思って、今回リネン素材で作ることにしたんです。あれ? 根底から覆されてしまった感が……(苦笑)。

飯島 いや、いいんじゃないですか、リネンで(笑)。でも、ほんとにかなり大きな白いガーゼで、便利でしたよ。

福田 はい、そういうことにします(笑)。でも、その時聞いたら、フィンランドの人たちは食器を拭く時にガシガシ使うので、ガーゼだと柔らかすぎて心もとないっていう理由だそうで。で、サウナで使うサウナリネンっていうのがあって。それがベースになってるから、フィンランドでは、布っていうとリネンっていうイメージらしいんですよ。

飯島 確かにフィンランドのお土産に、リネンはよくあります。お隣のエストニアで作られたリネンが多いような気もしますね。

福田 エストニアだと安いみたいです。フィンランドも昔はリネンをたくさん作っていたらしいんですけど、もう今はほとんどがエストニア産になっていて。でもせっかくなのでフィンランドリネンで作ろうと思っていて。

飯島 フィンランドリネンっていうものがあるんですか?

福田 あるんです。LAPUANKANKURIT(ラプアンカンクリ)っていうところと、Jokipiin Pellava(ヨキピン・ペラーヴァ)ぐらいのようです。ラプアンカンクリはわりとお洒落なものを作っているんですが、ヨキピンの方はちょっと垢抜けない感じ。でもそこがフィンランドっぽくいていいなあと思ってお願いしました。

飯島 ガーゼがいいって言っておきながら、リネンもすごく好きなんですよ。ガーゼの場合は使っていくと汚れた感じになっちゃうけど、リネンの場合は柔らかくいい風合いになって味が出てくる。水の吸い込みもよくなってきたりしますよね。刺し子とかも綿で縫ってあると、縫い目が細かい方が吸水性が高い。

福田 なるほど。強度を増してるだけじゃなくて、吸水性もいいんですね。キッチンでガンガン使って欲しいです。

飯島 ランチョンマットみたいにして使っても可愛いですよね。

福田 いいと思います。(tenp04エアメールを見せながら)これはどう思いますか?